神村学園 vs 日章学園(写真=森田将義)

 反応したのは西丸。「我空がボールを持った時、最初は選手権の山梨学院戦みたいな感じで、ニアに入り込んで合わせようと思っていた。ただ、相手がボールウォッチャーになって、だいぶ前に行っていたのでファーに逃げた」。そう振り返る西丸は倒れながらも、左足で合わせたシュートがゴールネットを揺らし、神村学園が均衡を崩した。

 11分には日章学園に再び決定機が訪れた。「身体が勝手に前進していくというか、ボールがあったら行ってしまう」と話す高岡が神村学園のビルドアップを高い位置で奪い、無人のゴールを狙ったが、ゴールカバーに入ったMF4長沼政宗(2年)のスライディングに阻まれ、同点には追い付けない。

 試合終盤に訪れた神村学園のゴール前でのFKも、西丸が身体を張って防ぎ、神村学園が1‐0で勝利した。試合を通して苦しい展開が続いた神村学園だったが、トーナメントを勝ち上がれた価値は大きい。試合後、有村監督は課題を口にしながらも、「こういう拮抗したゲームを獲り切れば、成長の度合いは上がっていくと思う。そういう意味では収穫だったかもしれない」と続けた。

(文・写真=森田将義)

▽令和4年度第44回九州高校U-17サッカー大会
令和4年度第44回九州高校U-17サッカー大会