履正社はFW9河野朔也が自ら突破し先制点(写真=会田健司)

 近江は1点ビハインドになっても攻めの姿勢を崩さない。23分にはMF11鵜戸瑛士(2年)のパスを受けたDF3高本翼(1年)が右サイドを突破しGKとDFの間に鋭いボールを入れると、勢いよく走り込んだMF7浅井晴孔(2年)が倒れ込みながら足を延ばす。触れば1点の場面だったが、わずかにボールが浮いた分、押し込むことが出来なかった。

 一方の履正社は2列目のMF10倉田竜雅(2年)が躍動する。前線へのパスで度々チャンスを演出すると、浮き球をヒールで浮かして反転しDFを交わすなど技術の高さを見せつける。そして26分、その倉田が右足のボレーでスルーパスを出すと、中央左を抜け出したFW18北浦雄飛(2年)がゴール右に左足で流し込み追加点。

 シュート4本中2本を決める決定力で2点のリードを奪った履正社。後半は近江に押し込まれる時間も続いたが、DF4田村遊吏(2年)がサイドで強さを発揮すれば、DF5石塚蒼空(2年)の身体を張ったシュートブロックなど、要所を抑えた守備で近江を完封。2-0で逃げ切った履正社が準決勝に駒を進めた。

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▽第75回近畿高等学校サッカー選手権大会
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