その後も選手交代でフレッシュな選手を使いながらゲームを進めた大阪偕星は、追加点を奪うには至らなかったものの、同志社香里に反撃を許さず、1-0のまましっかりと完封でゲームを締めくくった。

 試合後、チームを率いる原颯冴ヘッドコーチは「同志社香里さんが粘り強く枚数を掛けてしっかり守ってきましたが、あとは精度の問題だったので、渋いゲームになりましたが、なんとか1点を取って次に繋げられたので良かったです。こういう展開も予想して準備していたので、選手も慌てることなくやってくれたのが大きかったです」とゲームを振り返った。

 「陽気な奴らばっかりなのでそこが強み」という今年の大阪偕星。普段は陽気な選手たちも試合中はお互いが要求し合うシーンもあり、戦えるチームに仕上がっている印象だ。昨年からトップチームで試合に絡んでいる選手が多いのもアドバンテージになりそうだ。 

 新チームになってすぐの関東遠征では、流通経済大柏の1年生チームに8失点を喫し「行けると思っていたのが、あの試合で"これじゃああかんな"となって、変に調子に乗ることなく今まででこれた」と、その敗戦が良い薬になったと明かした指揮官。

 「足元はしっかり見て一歩一歩ですが、僕も選手も大阪で一番を取って全国に出たい。目標はそこです」と原ヘッドコーチが意気込めば。殊勲の決勝ゴールを決めた西浦も「これから格上とも当たっていきますが、格下の僕たちに失うものはない。みんなで盛り上げていって絶対に勝ちたい」と今大会への意気込みを語った。

 見事に初戦を突破した大阪偕星学園は5月7日に2次予選2回戦で夕陽丘と対戦する。

 (文・写真=会田健司)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)大阪予選
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