MF河原良介は3点目を決める(写真=多田哲平)

 DF3浅井一彦(3年)のロングスローやMF14菊浪涼生(2年)のFKなどから決定機を作られていくと、18分に先制を許してしまう。浅井の蹴り入れたロングボールがGKのキャッチミスを誘い、そのままゴールへと吸い込まれた。

 その後も青森山田にとって劣勢が続く。30分に浅井のロングスローから菊浪のシュートにつなげられ、31分には、右サイドのMF18登丸楓吾(2年)のクロスからFW9石川颯(3年)にシュートを浴びた。

 なんとか攻撃を試みようと前線にボールを送るも、風で押し戻されてなかなか相手ゴールに近づけない。

 結局1点のビハインドで試合を折り返したチームに、ハーフタイムに正木昌宣監督から喝が入る。

 「久しぶりにキレました。風はあって前半は我慢の時間でしたけど、それ以上に前への推進力や反応だったり、スキル以外のところが物足りなかった。『向こうは必死に走ってやってるのに、ノラリクラリやるなよ』と」

 そうした指揮官の言葉に発奮した選手たちは、エンドが変わって風上に位置した後半に意地を見せる。持ち前のダイナミックな攻撃を徐々に展開し始めた。

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