流通経済大柏のMF中田旭は先制点を奪っただけでなく、運動量豊富に働いた(写真=多田哲平)

 そしてゴールの直後、試合終了の笛が吹かれ、青森山田は3-2で勝利。勝ち点3を獲得し、首位に再浮上した。

 青森山田の正木昌宣監督は試合後に安堵の表情を浮かべながら「落ち着かないゲームが続いてますね。今年はここまで一瞬フッと気が抜けるところがある。それでも勝ち切ってきたから、なんとなくないがしろにされてしまっているけど、こうやって失敗しながら感じて、『次はこれ、その次はあれ』とひとつずつ穴を埋めていくしかない」と課題を口にした。

 ただ勝ち切ったことについては「選手たちが山田のプライドを持ってやってくれたのが1番」だと、勝負強さを示した選手たちを称えた。

 一方、流通経済大柏は惜しくも5試合ぶりの勝利とはならなかったものの、優勝争いをする強敵に対して手応えを感じさせる戦いを披露。ボランチの中田は運動量豊富に攻守に貢献し、GK土佐は見事なPKストップを見せた。またFW16柚木創(2年)は巧みなテクニックで崩しの軸となり、DF4塩川桜道(3年)は対人戦で強さを発揮した。また田中や山口、MF10笠松良緒(3年)ら交代選手が存在感を示した点でも選手層の厚さもうかがわせた。

(文・写真=多田哲平)

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