帝京長岡2nd vs 新潟明訓

 追いつかれた新潟明訓は選手交代で試合の流れを取り戻しにかかる。だが、帝京長岡2nsは途中出場のFW野村塁生(3年)が相手センターバックとボランチの間でパスを引き出して巧みに攻撃をリード。次々とチャンスを作り出す。それでも新潟明訓は最終局面で体を投げ出し、逆転は許さない。90分間でシュート12本ずつを放った試合はこのままタイムアップ。新潟明訓は開幕3連勝は逃したが勝ち点を7(2勝1分け)に伸ばして首位をキープ。帝京長岡2ndは勝ち点4(1勝1分け1敗)で4位となった。

 2点差を追いつかれた新潟明訓の坂本和也監督(37)は「勝ち点3が1に終わり残念だが、これから始まる県総体。冬の選手権に向けていい経験になった」と前向きに捉える。新潟明訓は昨年のプリンスリーグ北信越で最下位に終わり、今年から新設された同リーグ2部に降格した。坂本監督は「このメンバーで1部を戦い、上(プレミアリーグ)に昇格させたかった」と本音を隠さないが、「考えてもしょうがない。2部もレベルは低くない。1戦1戦を大切に戦い、勝ち癖をつけていきたい」。

 ケガ人が多くベストメンバーは組めないが「誰が出てもいいサッカーをしなければならないし、選手層は厚くなって来ている。1部復帰は絶対。県総体も選手権も全部獲る」と坂本監督。エースの友坂も「ゴールは勝ちに繋がらなかったら意味がない。勝利につながるゴールを奪い続けたい」と力を込める。

 後半に2点差を追いついた帝京長岡2ndの川上コーチは「前半は1対1の場面やゴール前での『際』の部分で劣っていた。ハーフタイムに勇気を持てと伝えた。サッカーで2点差は何が起きるかわからない。追いついたことは評価できる」と振り返る。同リーグ1部で戦うトップチーム入りに向け、目をギラつかせる2ndの選手たち。1得点した2年生FW新納は「点を取り続ければアピールになる。貪欲にゴールを求めてやっていきたい」と闘志むき出しで話した。

(文・写真=編集部)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2023 北信越2部
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