ピッチコンディション不良(写真=佐藤亮太)

 とはいえ、静岡学園はFK1本で負けてしまった。それでも川口監督は「(市立船橋は)セットプレーのパターンがたくさんあるので、そこは勉強になる。きょうはまさに失点してしまったが、セットプレーからの失点という課題が見つかったことはとても意味のあるものだった」と敗戦の意味を語った。

 この悪条件でも自分たちのサッカーを貫いた静岡学園。そのなか、印象的だったのがMF77田嶋。相手のマークをものともせず、ドリブルを仕掛ける。その姿勢は低重心。体勢を崩れそうでもなんとか持ちこたえて、ドリブル。たとえ倒されても、足を伸ばしてボールに触り、味方につないだ。

 「ドリブルは自分の持ち味」と自負するMF田嶋は「前に蹴っただけでは静学らしくない。自分たちの持ち味のドリブルとパスを意識してプレーしました」と振り返った。

 自身のプレースタイルを貫く点でMF10志賀も同じだった。

 「雨のなかで静学が一番面白いサッカーができたと思います。雨だけど、自分のストロング、ドリブルを信じてやりました」と語った。

 今回、奇しくも10番対決となった。MF志賀は市立船橋FW10郡司について「高校2年から代表に入っていますが、この試合では僕と田嶋が目立っていたと思います」とまったく負けていなかった。

 静岡学園と市立船橋。次は晴天のもと、両雄の対戦を見てみたい。

(文・写真=佐藤亮太 )

▽第28回船橋招待U-18サッカー大会
第28回船橋招待U-18サッカー大会