湘南工大附のDF小林智輝(右)は1得点だけでなく巧みなラインコントロールでも貢献(写真=多田哲平)

 その後、東海大相模は湘南工大附のテクニカルなパスワークを耐え凌いでいると、今度は17分、中盤でボールを奪ったMF8関根裕真(3年)からの縦パスに合わせて再び敵陣深くに抜け出した櫛田が追加点をゲット。一度はGKに弾かれながらも、もう一度押し込んで決めた。

 これで波に乗った東海大相模は関根のドリブルなどで攻撃のリズムを作っていく。37分に、相手MF10中山陽輝(3年)の右CKからDF4小林智輝(3年)に豪快なヘディング弾を叩き込まれるが、その3分後の39分にはMF10沖本陸(2年)が蹴ったCKから、関根が折り返したところを櫛田が頭で押し込んだ。

 前半だけでハットトリックを決めた櫛田の活躍で、東海大相模がリードして試合を折り返した。

 ところが後半、湘南工大附が驚異的な粘りを見せる。

 2点のビハインドで前半を終えても湘南工大附の選手たちは微塵も諦めていなかった。室井監督は「もっとメンタルがやられた状態で戻ってくるかなと思ったら、意外とまだいけるみたいな雰囲気だった」と明かす。

 後半は入りから中山を中心としたスムーズなコンビネーションで東海大相模のゴールに迫る。

 すると73分、GK1安田廉志朗(2年)から放たれた1本のロングパスから、再三快速を飛ばして相手を翻弄していたFW7成田梨甫(2年)が抜け出してゴールネットを揺らした。

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