静岡城北 vs 藤枝明誠(写真=多田哲平)

 それでも試合後、松本安司監督は激怒。「静岡のチャンピオンを取りたいんだったら甘えよ!」と選手たちに雷を落とした。

 原因は、ひとつだけ与えてしまった失点。70分を越えたあたりから相手にペースを明け渡し、嫌な雰囲気が流れていたなかで隙を突かれた。

 松本監督は「強いチームは失点しない。1点の重みを理解して、そこにこだわっているから。昨年の決勝で立ち上がりに失点したのに、それを教訓として活かせていない」と苦言を呈した。厳しい要求をするのは、期待の裏返しでもある。

 とはいえ、これでベスト8進出が決定。昨年のリベンジに向けて一歩前進した。5月27日の準々決勝で清水東と対戦する。

 一方で静岡城北は7失点したとはいえ、GK1八木涼煌(2年)は好セーブを連発し、DF5小野川雄一(3年)は体を張ってゴールを守った。左サイドで推進力を発揮したFW9鷲巣秀斗(3年)は、17分に際どいミドルシュートを放ち、72分には鋭いクロスでアシストをマークした。

(文・写真=多田哲平)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選
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