武南 vs 市立浦和(写真=河野正)

 市立浦和は1回戦で聖望学園を1-1からのPK戦で下し、S1リーグ同士の対決を制した。2回戦では深谷第一に2-1で競り勝って3回戦進出。この日は4-5-1の陣形を敷き、武南の松原をマンマークで封じ込める戦略を取ったが、大野恭平監督は「松原だけを抑えても、他の選手もみんながうまい。今年の武南は強い」と兜を脱いだ。

 武南はアディショナルタイム、後半25分から出場していたFW文元一稀(3年)が、松原のパスから豪快なシュートを蹴り込んでダメ押し点を奪った。

 空いたスペースにもぐり込み、こぼれ球もせっせと回収するなど、新チームではすっかり中盤の重鎮となった宮里。「3度目の対戦なので分析されたし、初戦ということでうまくいかないところもありましたが、まずまずの内容でした。この大会も勝つことだけにこだわって戦いたい」と意欲を示した。

 同じく新チームから攻撃の一員として欠かせない存在に成長した川上は、「この日のためにいい練習を積んできた成果が、前半の3ゴールにつながったと思います。関東大会でスピード感を経験できたことが、質の高い練習に表れている。昌平を倒してインターハイに出たいですね」と9大会ぶりの“夏の陣”に思いをはせた。

(文・写真=河野正)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
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