正智深谷 vs 西武台 (写真=河野正)

 正智深谷は戦える手応えを感じたようで、後半も試合への入り方が良かった。10分に右サイドMF白石龍(2年)が、大石のパスから強シュート。17分にもボランチ大嶋宙飛(3年)が鋭い弾道の一撃を放った。この2本とも相手DFにブロックされたものの、いいリズムでフィニッシュにまで持ち込んでいった。

 小島時和監督は「とにかく立ち上がりの失点だけは避けたかったが、前半は危険な場面がほとんどなかった。相手の戦い方に慣れたことが、後半のいい内容につながったと思います」と分析した。

 プリンスリーグ関東2部で現在、首位と勝点3差の4位につける西武台も後半7分、岡がバーをかすめる好シュート。12分にはプリンスリーグでチーム最多の5得点をマークしている切り札のFW竹内奏海(2年)ら、攻撃担当者を一気に3人代えて戦況打開を狙った。

 しかし正智深谷はこのメンバー交代にも落ち着いて応対し、守備が混乱することはなかった。

 むしろ攻めのテンポがさらに上がり、23分に大島、26分に左サイドMF和田唯希(3年)が西武台ゴールを襲った。そうして最終盤を迎えた35分、服部の右クロスはDFにクリアされたが、目の前にこぼれてきたボールを大島が左足で蹴り込み、待望の決勝ゴールをものにした。

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