正智深谷 vs 西武台(写真=河野正)

 S1リーグで首位なのに、最近の正智深谷は負けることを怖がってどこか弱気で戦っていたそうだ。小島監督はそれ故、「全力を出せ、思い切って戦いなさいと指示したら、その通りに自信を持ってやってくれた。今日は久しぶりのナイスゲームで、気持ちのいい試合を見せてもらった」と口元は緩みっ放しだった。

 2試合連続無失点の堅守を支えるCB飯嶌拓(3年)も「みんな気持ちが入っていました。対人と競り合いでも負けなかったし、全員が守備の対応をきちんとできたのが無失点の要因です」と胸を張った。

 殊勲者のひとり、大島が驚きの裏話を披露した。昨日の試合後、DF青木祐太(3年)が昼寝で見た夢が、正夢になったというのだ。

 「右クロスがこぼれ、僕が得点する夢を見たって言うんです。聞いた時はふう~ん、って感じでしたが、得点パターンがその通りだったのでびっくりしました。でも守備陣が頑張ってくれていたので、点を取れて本当にうれしかった。青木には試合後、(準決勝前日の)火曜日にもそういう夢を見てくれとお願いしておきました」

 苦笑しながら大島は、こう言って締めくくった。

(文・写真=河野正)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
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