都立東久留米総合のMF小柳駿太は鋭いドリブルで攻撃を牽引(写真=多田哲平)

 それでも延長戦に入って、東久留米総合はまたも勝負強さを発揮する。延長前半2分に生まれた決勝点もCKからだった。左コーナーから横倉が入れると、ファーサイドからの折り返しにDF6宮下耀太(3年)が詰めてゴールネットを揺らした。

 延長後半は関東一の猛反撃にさらされるも、DF4八田拓海(3年)、DF5久保寺壱晟(3年)、宮下の3バックを中心にこれを阻止。最終盤には再びペナルティエリアすぐ外でFKを与えたが、今度は壁に入った選手がブロックし、タイムアップ。見事に3-2で競り勝った。

 決定機の数を考えれば前後半の80分のうちに大差がついていてもおかしくない内容だった。東久留米総合の加藤悠監督は「流れのなかで点を取らないと苦しくなるなというゲームでした。あれだけチャンスがあったので、もっと流れのなかで取りたかった」と、いくつもの決定機を仕留めきれなかったことを課題に挙げた。

 それでも「厳しい試合になりましたけど、よく乗り越えてくれた」と強敵との接戦を勝ち切った選手たちを労った。

 見事に勝利した東久留米総合は1次トーナメント突破。5月27日から始まる2次トーナメント進出を決めた。

 一方で昨年は東京都代表として全国大会に出場した関東一だったが、今大会は2次トーナメントを前に早くも姿を消すことに。それでもGK伊藤は好セーブを、DF3宮崎大翔(1年)とDF4竹川将埜の2CBは粘りのある守備を見せた。

(文・写真=多田哲平)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
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