橘 vs 荏田(写真=佐藤亮太)

 ゴールラッシュの中心となったのが2ゴール2アシストのMF早川。「アシストはマスト」と話すだけあって1年から磨いた長短のパスで得点機以外でも多くのチャンスを演出した。さらに課題としたミドルシュートを、そして相手の背後を突く動きからの得点を見せた。キャプテンマークを巻いたMF早川は「公式戦で決められて良かった」と安どの表情を浮かべた。

ただ橘は決して早川のワンマンチームではない。

 局面に応じた絶妙な距離感と正確なプレー予測とポジショニングが特長。突出した個がいない分、全員が全員で補いあう攻守一体のチームだ。だからこそ運動量、パス、ドリブル、ポジショニングの精度にとことんこだわる。

 結果としてチームとしてやるべきことをやりきった末の圧勝となったが、山本義弘監督は渋い顔。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選
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