PK戦に臨む両校(写真=田中紘夢)

 延長前半は互いに疲労の色が見られ、大きな動きがないまま推移していく。そして迎えた延長後半、松本国際は長身FW橋崎泰雅を投入。83分には佐々木が橋崎とのワンツーからシュートを放つも、枠を外れる。松本国際がやや盛り返したが、決着をつけられずにPK戦へ。市立長野は88分に交代で入ったGK前田拓磨が、PK要員として臨むこととなった。

 PK戦では互いに2人目が失敗し、5人目に運命が託された。市立長野の小出清士郎が成功した一方、松本国際はエースの佐々木がまさかの失敗。4-3で市立長野が勝利を挙げた。シュート数を見れば10対4で松本国際が上回ったが、市立長野がチャンスを作りきれない中でも粘り勝ち。芦田徹監督は「フィニッシュまで行ける要素が全然なかった。(失点)ゼロで終わったのが勝利に繋がっただけ」と苦い表情を浮かべながらも、「頑張りを評価したい」と選手たちをねぎらった。

 市立長野は2017年以来、6年ぶりとなる決勝進出。3度目の全国出場を懸けて4日に、松商学園との決勝を戦う。

(文・写真=田中紘夢)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選