0対0でゲームが続く中、暑さもあるために、双方とも交代策で流れを変えたいところだが、これまでの連戦で疲労をカバーするのが手一杯。あとはどちらが崩れるかという緊張感のある展開が続く。

 準々決勝後に試合なしの日が1日設定されたものの、長崎日大はここまで5試合、国見は6試合を戦っているが、双方崩れることなく最後まで集中力を維持。0対0のまま延長戦でも決着がつかずPK戦へと突入。最終的に5人全員が成功した国見に対し、長崎日大は3人目が失敗。終始攻めた長崎日大にとっては無念の、終始守り続けた国見にとっては耐えてつかんだ決着となった。

 終始優勢にゲームを進めながら1点が奪えず、PK戦で敗れることになった長崎日大の坂本監督は「点を奪えなかったこと含めて、僕の指導力含めてこれが現時点での力。選手権に向けてまた考えていきたい」とコメント。

 勝った木藤監督は「悔しさが強いし、申し訳ないぐらいの気持ちですね。鍛え直さなければ・・」と反省の弁。その上で「昔、(元国見高校監督・前長崎総科大附高校監督)小嶺(忠敏)先生が『悪くとも勝つのが国見』とならなければ」と言っていたんですが、悪い中でも勝って全国を経験できることは積み重ねになると思います。選手の目線をちょっと上げさせて、しっかりとチーム内で競争して、あと2つくらいレベルを上げていかなければ」とインターハイへの抱負を語った。

(文・写真=藤原裕久)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選