市立浦和 vs 埼玉栄(写真=河野正)

 4-4-2の陣形を敷く埼玉栄は、右2列目のMF奥寺健斗(3年)が鋭い突破と好クロスでチャンスを演出し、左2列目の正木も軽やかにボールを運んでリズムを作った。

 前半38分に2トップの一角、小磯がボランチ鈴木啓太(3年)のパスから強烈な右足シュートを放ったが、市立浦和の1年生GK堀田悠空の好セーブに阻止された。

 しかしこの1分後、小磯がペナルティーエリア内で堀田に倒されてPKを獲得すると、これを自ら沈めて先制。44分には小磯と2トップを組むFW佐野竣(3年)が、うまくボールを保持しながら相方に最終パス。小磯が豪快に決勝ゴールを蹴り込んだ。前半は9本のシュートを打って主導権を握る内容だった。

 昨季のS1リーグ5位の市立浦和は、思ったように相手の守備を崩せず、得点機は少なかった。前半40分、FW田中悠真(2年)の一撃をGK安達が弾き、FW横井葵(2年)がこぼれ球をたたいてバーを越えたシュートが唯一の決定機だった。

 部員のSNS投稿後、サッカー部は合同練習を2週間自粛し、3月25日から再開。3月中は対外試合も行わなかった。

 このため、他チームに比べて練習量とゲーム感覚が劣ると思われたが、真夏のような日差しが照りつける中、イレブンは疲れも見せずに走り抜いた。就任2年目の滝井友和監督は「この日に向け、インターバル走や坂道ダッシュなどで体をつくってきました。選手がいい準備をしてくれた成果だと思います」と説明した。

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