市立船橋 vs 日体大柏(写真=田原豊)

 だが、それでも攻撃の手を緩めなかった。エースの郡司自身が後半に2得点を加え、ハットトリック達成。“全国”への切符がかかる大一番で、文字どおり「チームを勝たせる重要な仕事」をやってのけた。

「自分の役割は、まず点を取ること。常にゴールチャンスをねらっています。ハットトリックできたことはうれしいです(笑)」(郡司)

 どのように市船のエースを封じたらいいのか。日体大柏にとって、大きなカギを握っていた。ボールが入る前、入ったあと、それぞれの状況に応じ、事前にシミュレーションしていた。だが、結果的にその斜め上をいかれてしまった。

 攻撃面では、市船の牙城を、なかなか切り崩せずにいたが、左MF10片野拓久(3年)を起点に仕掛けるサイドアタックが、55分に結実する。片野から左SB5岡野隼眞(3年)へとボールをつなぎ、最後はFW8大和田琉星(3年)がヘッドで押し込んだ。まさに、意地の一発だった。

【次のページ】 決勝トーナメント決勝 市立船橋 vs 日体大柏(4)

▽第102回全国高校サッカー選手権千葉予選
第102回全国高校サッカー選手権千葉予選