都立石神井 vs 駒込(写真=多田哲平)

 次第にペースは五分五分になっていくなかで、際立っていたのは守備時の集中力の高さ。セットプレーでは度々危険なシーンを作られたが、インプレーでは全員が出足素早く寄せて相手の自由を奪い、ゴール前ではDF5篠田惇(3年)を中心にしぶとく凌いでいき、結局最後まで都立石神井にゴールを割らせなかった。

 その後、突入したPK戦でも8人目までもつれる激闘となる。駒込は3本目のキックが相手GK1木村仁(3年)に止められたものの、1年生GK岩井明慶が相手の4本目をストップ。

 最後の8巡目は、先行の駒込が決めた一方、都立石神井が失敗。この結果7-6でPK戦を制した駒込が15日の3回戦へ進出し、日大三と対戦することになった。

 駒込は2014年大会の都大会初戦でも都立石神井をPK戦(2-2,PK6-5)の末に破っていた。宮坂拓弥監督は「9年前にも勝っていたので嫌なイメージはありませんでした」と当時を振り返りつつ、再びの勝利を「きょうは守備が良かった。セカンドボールへの対応とスライドを追求した練習の成果が出た」と振り返った。

 一方で敗れた都立石神井にとっては悔しい敗戦となったが、それでも個々が持ち味を発揮するシーンは少なからずあった。中村と吉田の2トップは力強さが光り、左SBのDF2井口綾(3年)と右SBのDF5吉川悠生(3年)は運動量豊富に働いた。また守護神の木村は鋭い反応を見せ、DF15横山公人(2年)のロングスローは相手の脅威となっていた。

(文・写真=多田哲平)

▽第102回全国高校サッカー選手権東京予選
第102回全国高校サッカー選手権東京予選