値千金の決勝弾を奪った市立船橋のFW太田貴也。
市立船橋が"台風の目"昌平を下し2年連続で決勝進出!
史上最多の9度目となる夏の覇者を目指す市立船橋に、初出場ながら東福岡や静岡学園を破る快進撃で今大会の台風の目となった昌平。伝統校に新興勢力が挑戦する形となった準決勝は、序盤から市立船橋が堅守を誇示する形となった。
3−4−2−1のシステムで挑む市立船橋は統率の取れた守備で、昌平のパスワークを封じ込めに掛かる。その中でも目立ったのは「今まで一番早かった」(昌平・針谷岳晃)という寄せの早さだ。相手にボールが入ると、ピッチに立つ11人は狩人の姿へと変貌。市立船橋は簡単にボールをキープさせず、ことごとく決定機を作られる前に相手を潰した。そして、今大会どのチームも手を焼いてきた昌平・FW本間椋の裏への飛び出しは、左CB杉岡大暉を軸とした最終ラインがきっちりと封鎖。誰かが釣り出されたとしても、的確な位置にカバーリングへと入り、ほとんど昌平の攻撃の形を作らせなかった。この守備陣の奮闘に応えたい攻撃陣は30分。左サイドを駆け上がった右CB真瀬拓海の折り返しにFW太田貴也が体勢を崩しながらも右足でシュート。これがネットに吸い込まれ、市立船橋は前半のうちに先制点を奪うことに成功した。