先制ゴールを挙げたDF3柴尾美那(3年(写真=森田将義)

 神戸科技の守備を研究し、デザインした見事なゴール。幸先の良いスタートを切った神戸弘陵は、9分にもカウンターからFW16石橋瀬凪(2年)がシュートまで持ち込むなど攻撃の手を緩めない。12分にはMF17木津奏芽(2年)のスルーパスから、MF7佐波昂大(3年)が相手ゴールに迫ったが、懸命に追い掛けたDF河邉天真(3年)に防がれるなど思うように追加点が奪えない。

 それでも、選手に焦りは見られない。阪上は前半の展開についてこう振り返る。「弘陵はいつも2点目を奪うまでに時間がかかるけど、チャンスを作れたり、ゴールに迫る場面がいっぱいある。このまま気を抜かずに行こうと思っていた。動かす所は動かすけど、相手が内に絞っていたらサイドを広げるなど、相手を見て判断するサッカーをしっかり練習してきたので、そこを意識しました」

 対する神戸科技の奮闘も目を惹いた。格上の相手ではあるが、引きこもって守るのではなく、ボールを持たれるのは想定した上で狙い所を定めてボールを奪いにいく。実際、MF8水谷滉(3年)が良い形でボールを奪い、カウンターに持ち込む場面やリスタートから神戸弘陵のゴール前に侵入できていた。

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▽第102回全国高校サッカー選手権兵庫予選
第102回全国高校サッカー選手権兵庫予選