2ゴールを決めたMF小倉幸成(写真=森田将義)

 前半17分に許した失点も不運な形で与えたPKから。セットプレーを自陣ゴール前で競り合った流れでハンドをとられると、FW9新井悠河(3年)に決められた。追いかける展開となったが、FW13馬目隼乃介(3年)はこう話す。「失点の場面含めて集中力が欠けていた場面があったのですが、そこからみんなで声を掛けて立て直せたから自分たちがやりたいことができました」。

 指揮官が「アントラーズの良さとして普段から意識してきた」と話す粘り強さとスプリントで試合の流れを引き寄せると、31分にはファーに流れた左クロスの折り返しから、MF14松本遥翔(2年)が同点弾をマークする。

 追い付いてからは完全に鹿島のペース。「自分たちはボランチが下がってしまって、プレスに行ったFWとの間を狙われた。自分たちも下がった結果全体の間が広がって、相手の40番(小倉幸成)に好き放題展開されてしまった。スライドや上下動でも相手に上回れて、前半は厳しい展開でした」。瀬戸内のDF5坂根秀(3年)が舌を巻いたように、ボランチを起点にチャンスを作ると、42分にもDF6大川佑梧(2年)がゴールネットを揺らし、一気に逆転まで持ち込んだ。

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