関大一が梅原のPKで先制

 試合はボールを握る興國と、ブロックを敷く関大一の構図でスタート。長短のパスを織り交ぜ、相手を攻略にかかる興國は11分、右サイドの定位置から中央に入ってきたDF10久松大耀(3年)がFWの落としを受け、そのまま持ち運び右足でミドルを放つと、これは惜しくも左ポストに弾かれる。22分にはMF17乾悠人(2年)とMF14樺山文代志(2年)のインサイドハーフ2人で崩し、樺山がGKと1対1の決定機を迎えたがシュートはクロスバーの上。関大一ゴールをこじ開けられないままスコアレスで前半を終えた。

 前半を無失点で切り抜けた関大一は後半開始からジョーカーのMF11有田光希(2年)を投入し勝負に出る。するとその有田が早速ゲームを動かす。39分、右サイドでボールを受けた有田は対峙した相手2枚をドリブルでかわすと、一度は倒れながらもボールを譲らず、そのままボックス内に切り込み、倒されてPKを獲得。このPKをMF10梅原快(3年)がGKの動きを冷静に見極めながら左足で沈めた。緒方卓也監督の打った策が見事にハマり、関大一が試合の均衡を破った。

 主導権を握りながら先制を許してしまった興國の六車拓也監督も直後に動く。FW9仲谷蓮斗(3年)を前線に投入し、システムも仲谷の1トップに変更。すると48分、こぼれを拾って右サイドを縦に突破した久松のクロスにファーサイドでFW7芋縄叶翔(2年)がGKに競り勝ち、打点の高いヘディングシュートをゴールに叩き込んだ。

 同点に追いつき勢いを増した興國はその後も勝ち越しゴールを狙い攻め込む。59分には芋縄が意表を突いたロングシュートを狙い、70+5分のラストプレーにはCKからDF3的羽航人(3年)がヘディングシュート。しかしこのシュートが枠の上を越えたところで後半終了のホイッスル。35分ハーフの前後半では決着がつかず、試合は10分ハーフの延長戦に突入した。

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