後半に入ると桐光学園は「背後とかポケットを取りに行くのに少し立ち位置を変え、システムを変えたことでアグレッシブさが攻守に増えた」と鈴木監督が話す通り、動きに力強さが加わる。すると55分、MF6湯藤翔太が中央からドリブルで侵入、ここは相手DFのブロックに阻まれたものの、こぼれ球を回収したMF10吉田晃大が「自分の良さである仕掛けから、しっかりとゴール前に入って行く動きが点に繋がった」との言葉通りのカットインから左足一閃。この一撃が豪快にゴールネットを揺らし、ようやく先制にこぎつけた。すると直後の57分には先制点のお膳立てをした湯藤のGKへの激しいプレスワークから追加点を奪い、一気に流れを引き寄せると、その後はチームの持ち味であるハイプレスが冴え、MF8萩原陽向を起点とした前橋商の反撃を遮断、結局そのまま逃げ切り、リーグ最終戦を無失点勝利で締め括った。

 試合後、高校生活最後のゴールが先制点となった吉田は「最後の試合ということでチームのためにも、そして今まで熊本から(桐光学園に)来ている自分を支えてくれた仲間の保護者だったり、自分の親、そして監督、コーチ、スタッフに感謝の気持ちを忘れず、自分らしく誰よりもチームに貢献するということ意識してプレーしました」と試合を振り返った。

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