以降も関や稲吉を起点に相手陣内へと攻め込んだが、均衡を崩せないまま前半を終えた。前半を無得点で終えた原因について、関は分析する。「自分が間に落ちて、そこから攻撃のスイッチを入れることが多かった。サイドからクロスを上げていたのですが、ボールの質と中への入り方が課題でした」。
代名詞となりつつある高い位置からの守備を封じられ、松本国際の選手自身も物足りなさを感じていたのは事実。ハーフタイムに勝沢監督が「物足りなくない?」と問いかけると、選手から「物足りない」と返ってきたという。「行っても蹴られるなら、プレスバックをとにかく一生懸命頑張って、体力を使えば良い」。そう送り出された松本国際は後半に入ってから運動量とサイドからの仕掛けを増やしたことで、チームとしての活力が出てくる。
対する上越も「後半からはFWも代わったので、裏に蹴ってフレッシュな選手にプレーさせようと考えていました」と話す主将のMF7松澤煌成(3年)やMF14小林優大(2年)など中盤の選手が前向きでボールを持つ回数が増加。後半5分には右クロスのこぼれ球を小林が狙うなど得点への期待が高まっていく。試合が動いたのは15分。右CKのこぼれ球をPA右で拾ったMF6松林大翔(3年)が倒され、PKを獲得すると自らが決めて上越が先制した。
▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 北信越2部
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