今年3月に行われた静岡ヤングサッカーフェスティバルに、東京都U-16選抜として出場したヘンリーの存在は、対戦相手にも脅威の的だろう。空中戦にことごとく勝ち、くさびのパスを受けてから2次攻撃の起点にもなっていた。ところが本人は「実はポストプレーはあまり得意ではないんです。スピードがあるのでDFの裏へ抜け出す動きが一番の特長です」と説明した。

　父がジャマイカ人で母が日本人。小学生の時はサッカーを楽しむ程度だったが、多摩大目黒中学の鈴木雄監督に誘われて入部。「うちはクラブチームでやっていた選手が多く、中学から上がってきたトップチームの2年生は僕だけですが、この学校に入って良かった。もっとうまくなって、全国大会に出場したい」と人懐っこい笑顔で締めくくった。　　　　　　　　

(文・写真＝河野正)