後半に入ると仙台育英がロングボールやクロスボールから決定機をつくり出し、専大北上は相手のパワーに押される展開となっていく。専大北上も何とか耐えていたが、71分仙台育英FW河野がペナルティエリア内で倒され、仙台育英にPKが与えられる。PKキッカーは「PKはあいつが図抜けています。ちょっとやそっとじゃ止められないシュートが打てます」と城福敬監督が絶大な信頼を置く、川崎フロンターレU-15出身MF中西大晴(3年)だった。「PKは1年生からいつも蹴っていて、あのコースはずっと決めてきました」と自信を持ってゴール左下隅にPKを決めて、72分仙台育英が先制した。

 その後専大北上は山崎を中心に攻め立て、ポストに当たるシュートもあったが、仙台育英の守りをどうしても崩せない。このまま試合終了し、1-0で仙台育英が2連勝。順位は県リーグ降格圏の9位のままだが、8位の帝京安積高と勝点で並んだことで、プリンスリーグ東北残留への光が見えてきた。専大北上は2連敗となり、順位を6位に下げた。

 仙台育英城福監督は「ケガ人が8人くらいいて、ボランチのMF黒葛原結天(3年)は体調不良でした」とメンバーが揃わない中での試合だったことを明かしたが、「今日はメンバーがいないな、と思っていて、3人ほど初めてスタメンの選手を使ってみたら意外とはつらつとやってくれました」と代わりに出場した1~2年生の頑張りを称えた。「耐えて押し返して、枠内シュート3本打ったものの決め切れず嫌な雰囲気もありましたが、押し切れました。失点0はリーグ戦で初めてで、ミス無く終われたのは成果です」と今季プリンスリーグ東北では初の無失点に大きな手応えを感じていた。ファインセーブ連発でクリーンシート達成のGK小川は「危ない場面もありましたが、FWが決めてくれると信じていました」と前線の得点を信じて体を張って守り続けたことが報われた。

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