一方の専大北上は前半は持ち味のポゼッションが機能し決定機をつくれたが、後半は相手のパワーに押されたのが響いて連敗。「前半自分たちの時間をつくれましたが、(ロングボールなどを)怖がって間延びしてこぼれ球を拾われてしまいました。あの時間帯をコントロールできるようになれば」と小原昭弘監督は課題を口にした。それでも岩手県唯一のプリンスリーグ東北チームとして、得難い経験を毎試合積めている。「前節のベガルタ仙台ユースはパスがうまく、今節の仙台育英は縦に速く、いろんなチームと対戦できます。県内にもいろんなチームがいるので、対応できれば良いと思います」とプリンスリーグ東北の経験を岩手県高校総体でも生かそうとしている。キャプテンの成田は「我慢強い守備と決め切るところ、そして自発的にしゃべるコミュニケーションを突き詰めたいです」と意気込む。東北の強豪との戦いを県高校総体に生かしていきたい。

（文・写真＝小林健志)