聖望学園は後半開始から、大型FW太仲貴哉(3年)を投入して2トップに変更。増本だけだったパスのターゲットを拡大した形だ。同時に送り込まれたMF原嶋佑哉(3年)は左の2列目に入り、外から果敢に仕掛けた。

 3分だった。左CKから野元が遠いポストに鋭いボール送ると、浦和DFのオウンゴールを誘った。この先制点が決勝点となった。

 太仲は6分に決定的なシュートを放ったが左に外し、20分には22メートル付近のFKを小山が直接狙ったが、GKにパンチングで防御された。太仲は32分にも強烈な一撃を放ったものの、わずかに左へ流れていき追加点を奪えなかった。

 小降りだった雨は後半15分過ぎから豪雨へと変わり、ピッチのあちこちに水がたまった。これで両チームとも、パスの強度やボールコントロールに苦しむことになる。

 守備で健闘していた浦和は16分、カウンターから司令塔のMF竹林葵(3年)がシュートしたが、GKの正面を突いて好捕されてしまう。アディショナルタイムには、FW國貞翼(3年)が中央から持ち込み、フリーの状態で左足シュートを放ったが、惜しくも左へそれてこの試合最大のチャンスを逃した。

【次のページ】 2回戦 聖望学園 vs 県立浦和(4)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選