左CKを短くつなぐ戦法に変えた2本目だ。近藤からパスを預かった関東高校大会の優秀選手、左SB鹿倉颯太(3年)が良質なボールを上げると、白岩が得意のヘディングシュートをたたき込んだ。
軽い右ひざの痛みで前日の初戦の3回戦を回避し、この日も大事を取って途中出場。背番号9は「ファーサイドに移動するふりをしてニアで合わせました」と喜ぶと、「次の西武台戦は、自分の力がどこまで通用するか試したい」と謙虚に話した。
後半の立教新座は敵陣深くにまで進出する機会が減り、21分に相手DFのクリアボールを拾ったFW中西栄斗(2年)が、右に外れる惜しいシュートを放っただけ。2失点だが、完敗に近い内容だった。
小島監督が「きのう勝てたのはキーパーのおかげ」と説明したように、埼玉平成との3回戦は初戦敗退の危機でもあった。GKが相手と1対1になる場面が3度もあったが、すべて森穂貴がビッグセーブを連発してチームを救った。
3年生の守護神は「うちのCKからカウンターを浴びた場面は、2度も1対1になりましたが、相手との距離を詰めたりして足でセーブしました。シュートストップは得意です」と笑顔を見せ、「西武台には新人大会1回戦で負けているので、どれだけ差を縮められたかを試し、インターハイに出たいですね」と準決勝を待ちわびていた。
小島監督も「ベスト4は最低限の目標でここまでは勝ちたかった。去年は準決勝で武南に0-3と完敗したが、選手の成長と底上げも見えるので、水曜日は試合を楽しみたい」と遠回しに自信を示した。
(文・写真=河野正)
▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選