この直後だった。篠田が相手GKのキックミスを見逃さずに奪い取り、無人のゴールに貴重な追加点を流し込んだ。
保善は1点を追う後半22分、切り札の永井亜門(2年)と関澤悠斗(3年)の両FWを投入し、戦況打開を図った。2点目を失った終盤には総攻撃を展開し、37分と38分にFW大野泰朗(3年)が強シュートを放ったが決められず、無得点のまま敗退した。
母校を率いて25年目となる森泉武信監督は、「10番(大野)をはじめ、相手はパワーがあって個で(シュートまで)持っていける力があるので、自由にさせないようにしました。最後まで崩れないのは去年からの財産だと思う」と、いつものように冷静にポイントをつかんだ表現で試合を振り返った。
大森学園に延長勝ちした1次トーナメントD組決勝では、好機に絡む回数が少なかった背番号10の松下。しかしこの日はチームを勢いづかせる決勝点を挙げ、「公式戦でなかなか決められず、責任を感じていたのでほっとしました」と笑顔を振りまいた。
▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選