秋田商vs西目

 ボールを奪ったあとの西目は自陣の低い位置では無理につなごうとせず、秋田商のディフェンスラインの裏にロングボールを送り込む。これにより、全体を押し上げようとした秋田商はひっくり返される形になった。さらにボールの落下点では嵯峨やMF7鈴木蒼士(3年)、MF14西澤陽(3年)、MF23浅野彩斗(2年)らがドリブルやパスでキープして攻撃回数を増やし、サイドから得点を狙う。

 安田洋介監督は「長いボールが来る前提があり、はね返したところで中途半端な処理をしないこと。ウチはフィジカルが強いのでそれでもいける。マイボールにできれば、今年積み重ねてきたサイドの崩しが発揮できる」とチームに話していたという。

 指揮官の言葉を念頭に置いてプレーを続けた西目が13分に先制する。センターサークル付近でFKを獲得すると、キッカーの嵯峨はファーへ送る。「ファーに強い選手がいるので狙った」と嵯峨が話したとおり、クリアのこぼれ球に反応したDF3吉田碧(3年)が混戦を制してねじ込んだ。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)秋田予選
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