流通経済大柏イレブン

 大方の優勝予想は「流経大柏」だったかもしれない。その根拠となるのが高校年代の最高峰リーグ、高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2024 EASTでの順位だ。決勝前の時点で、首位をいく流経大柏は7戦負けなし。かたや、最下位の市船は未勝利のまま。両者の置かれた状況は、あまりにもかけ離れていた。

 だが、一発勝負だけに何が起こるか、わからない。「相手はプレミアの首位チーム。私たちは思いきってチャレンジするだけです」と市船の波多秀吾監督は意気込んでいたが、その言葉を実証する形となった。

 試合は流経大柏ペースで始まった。だが、徐々に市船がもり返していく。総体の県予選に入ってから苦しい試合の連続ながら、そこを潜り抜けてきた成功体験が市船イレブンに勇気を与えていたのだろう。球際で戦い、ピンチの状況は体を張り、チーム一丸となってハードワークし続けた。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選