開始直後の1分、松本国際にいきなりのビッグチャンスが訪れる。立ち上がりから攻勢に出た松本国際はFW7下野善生が前線中央をドリブルで突破。GKと1対1の決定機となったが、前に出てきたGK1吉田源人にシュートをセーブされてしまう。

 早くも決定機を作り、試合の入りは上々と思われた松本国際。しかしここから思わぬ苦戦を強いられる。

 「バタバタしていて力が入りすぎだなと思いました。気持ちが入るのは良いんだけど、どこで力を入れるのかがズレている」と指揮官が振り返ったように、「強度を高める意識でやっていたんですが、逆にそれで硬くなってしまって、自分たちのサッカーが出来なくなっていた」(下野)。気合が攻め急ぎに繋がり、攻撃が単調になってしまった。

 ここから、このピンチを切り抜けた長野吉田が奮闘を見せる。左SBのDF16大沢悠純が果敢なオーバーラップからチャンスを作れば、MF10長谷川太陽とFW18千野尚紀は息の合ったコンビネーションで中央突破を試みる。千野は前線からプレスを仕掛け、相手GKのキックを引っ掛けるなどゴールに迫り、CBのDF3竹内陸斗とDF4久保周斗も身体を張った守備でゴール前に立ち塞がった。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長野予選