迎えた後半早々、先に試合を動かしたのは前半シュート0に終わった四国学院大香川西である。37分、自陣で右サイドから送り込んだ6大坪のロングボールを受けた10玉田の仕掛けに尽誠学園守備網が集結すると、10玉田がフリーランしていた6大坪へマイナスパス。6大坪がすかさず入れた右クロスに突っ込んだ8古畑のヘディングシュートは弧を描きながらゴールに入った。

 耐えながらも狙い続けていたカウンターを見事に決め、その後は敵陣にボールを送り込むことで時間を使いにいく四国学院大香川西。が、「インターハイ前に母校の高知大に協力して頂いて練習試合をしてフィジカル感覚を学んだし、前半には意図してやった」(明比隼希監督)デュエル合戦で相手が本来得意とする前線の圧力を弱めていた尽誠学園は、まったく慌てていなかった。

 51分には6東川を起点に11上野山のパスを受けた17毛利が決め同点に追い付くと、続く58分には15石田のスルーパスに抜け出した9山口が相手GKとの1対1を制し逆転。スピードと技術、戦術を組み合わせ大会準決勝までの4試合で17得点をマークしてきた攻撃陣がここでも真価を発揮した。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)香川予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)香川予選