しかし、四国学院大香川西の勝負強さもまた互角。65分には10玉田のパスを受けた途中出場のMF19齋藤亮太(3年)が決めて再び2-2の同点とすると、10分ハーフの延長戦でも尽誠学園を押し込む展開に。ただ、尽誠学園守備陣も3林を中心にゴールを割らせず。インターハイ切符の行方は尽誠学園1冨家と延長戦終了直前に交代で入った四国学院大香川西GK17城下虎太郎(3年)によるPK戦に委ねられることになった。

 そしてお互い1人をセーブしあって迎えた8人目。先蹴りの四国学院大香川西が枠を外したあと、すでに蹴る前から涙していた15石田がシュートを決めた瞬間、ノーシードスタートだった尽誠学園の3大会ぶり3度目のインターハイ出場が決まった。

 

 「このチームは前回インターハイ出場を見て憧れた中学3年生が3年生の年代。その時にインターハイ出場が決まって本当に良かったです」と感慨深げに話したのは長年尽誠学園を指揮してきた森陽介総監督。かくして先輩たちが作った歴史をつなげた尽誠学園は、福島のピッチで3年前、初戦で東海大山形にスコアレスPK戦で敗れた先輩たちの悔しさを晴らし、2003年初出場時にあげた1勝を積み上げる新たな歴史を紡ぎにいく。

(取材=編集部)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)香川予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)香川予選