スコアレスのまま進む試合展開で思い返されるのは、昨年の悔しさだ。昨年のインターハイは3回戦でのちに日本一となった明秀日立と対戦。スコアレスで試合を進む中、1点を取ろうと攻め急いだ隙を突かれ、70+3分に失点。このゴールが決勝点となり、0-1で敗れた。

 「みんながハードワークをして、去年の教訓を生かしてイケイケにならず、ゼロで行けたのが大きかったと思います」と正木監督が振り返った通り、昨年の経験は生きた財産としてチームに残っている。当時、ベンチから先輩たちが負ける姿を見ていた小沼を中心に試合中も「去年と流れが一緒だぞ」という声も飛ばしながら、攻める時もカウンターのケアを忘れなかった。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)