確かに、チャンスがなかったわけではない。35分に流れるような展開から決定機を創出したが、背後をうまくとったMF7沼田大都(2年)のシュートは相手DFにゴールライン上で阻まれた。後半に入ると、やや角度が狭かったとはいえ、右スペースに抜け出したFW14小泉ハーディー(2年)のシュートもあった。

 日体大柏の唯一のゴールは、62分に交代出場したMF13赤崎太一(3年)のロングドリブルからの約25メートル弾だ。71分、自陣でボールを受けると、相手をひとりかわし、一気に加速。個の力で流経大柏ゴールをこじ開けてみせた。

 選手権県決勝初の“柏ダービー”を制した流経大柏が3年ぶり8回目の全国へ。榎本監督は「激戦区の千葉を突破し、選手権の本大会に出場するチームとして、さらにレベルアップし、日本一を獲りたい」と、決意を新たにした。目指すは、第86回大会以来、2度目の全国制覇だ!

(写真・文=小室功)

▽第103回全国高校サッカー選手権千葉予選
第103回全国高校サッカー選手権千葉予選