前半の立ち上がりは相洋のキャプテンMF10松澤昴琉を軸とした積極的な攻撃に攻め込まれる展開が続いたが、19分、ゴール前の混戦から出たこぼれ球を「最初の1本目は思いっきり振ろうって決めていた」(MF7鈴木聖成)が振り抜くが、これは惜しくもクロスバーに嫌われてしまう。

 しかし、この1本を機に流れが市立橘に傾き出すと34分、右サイドからMF8田中龍之介がドリブルで持ち込み放ったシュートがポストに当たり逆サイドにこぼれると、これを鈴木(聖)が冷静にゴールに沈め、市立橘が先制する。

 勢いに乗った市立橘は直後の36分にもゴール前の混戦からFW10 波壁航輝が落ち着いて浮かせてゴールに運び追加点。前半を2点のリードで折り返す。

 予期せぬ形で2失点を喫した相洋だったが、ハーフタイムに「失点するまでは自分たちのペースでできていた。気にするな。お前たちは力がある。こういうゲームをしっかり勝ち切ってものにしよう」と綱島陽介監督に活を入れられ後半のピッチへ。45、46分とゴール前に迫る攻撃を見せると52分にはCKのこぼれ球をMF14半杭波瑠人がシュートに持ち込むもののGK12及川晴生に阻まれ反撃はならず。その後も諦めずにゴールに向かった相洋だったが、市立橘が最後まで堅守を崩すことなくクリーンシートで準々決勝進出を勝ち取った。

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▽第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選