しかし、残り15分を過ぎた辺りから運動量の落ち始めた東海大相模に対し、横浜創英は最後の力を振り絞り反撃に出る。それに対し集中を切らさず、粘り強く対応した東海大相模が最後までゴールを割らせず、スタンドから声援を送り続けてくれた仲間や家族らと共に歓喜の瞬間を迎えた。
試合後、有馬監督は「インターハイは7年目で勝ちましたけど、選手権になるといつも失速していたので、これは時間かかるなと思っていました。でも、今年のチームになるにあたって、彼らのポテンシャルからすると今年は(選手権に出場する)チャンスだと感じていました。自分のノートには夢のあるチームだって書いてあるんで、それが失速せずにここまで来れて、彼らの成長ぶりをすごく感じる1年でした」と、噛み締めるように振り返ると「インターハイで(ベスト)16っていうのも、もちろん今までの相模の歴史上最高の成績なんですけど、そこは超えたいですね」と選手権に向けて意気込みを語った。
先取点を挙げた沖本は「2点目を取った後、創英も結構押してきたので、守備でしっかり押されないように、チームで話し合って、無失点に抑えることができました」と無失点での勝利を喜ぶと「全国では、厳しい試合が続くと思うんですけど、そこでも相模らしく 1つ1つ勝てればなって思います」と本戦への目標を口にした。
選手権予選で初ゴールを決めた小林(晄)は「決勝以外の試合ではあまり自分の持ち味を出せずにいたので、この決勝でゴールを決められて嬉しいです。試合が終了して嬉しくて少し涙が出ました」と笑顔を見せると「全国でもっとチームの持ち味を出しつつ、自分の持ち味でチームを勝たせられるようにしていきたい」と全国での活躍を誓った。
(文・写真=西山和広)
▽第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選