東京朝鮮 vs 駒込(写真=志水麗鑑)

 後半に入っても東京朝鮮にボールを保持される展開は変わらないが、駒込はDF武田の同点弾でチームに落ち着きが生まれ、最終ラインに穴を空けない。堅守からの速攻も鋭く、後半11分にはMF11松尾真裕(3年)がシュートを放った。

 さらに駒込は後半15分、MF松尾が右サイドを駆け上がり、MF8田村陽太(3年)へ横パス。ボールを受けたキャプテンは、ドリブルから右足を振り抜き、相手ゴールを脅かした。

 一方の東京朝鮮は、個々がテクニカルではあったものの、攻めあぐねる時間が続いた。相手の守備ブロックの前で横パスが多くなり、なかなかゴールに迫れない。

 終盤に入ってから東京朝鮮はロングボールを増やし、パワープレーで敵陣に押し込む。後半37分には右サイドからのクロスをDF5リ・リョンソン(2年)がヘディングで合わせたが、チャンスを仕留め切れなかった。

 延長に入ってからも依然として攻める東京朝鮮に、駒込が耐える展開。クロスをよく跳ね返し、セカンドボールの攻防でも上回った後者の奮闘が光るゲーム内容だった。

 迎えたPK戦、駒込が6-5で勝利。2本のシュートをビッグセーブしたGK1岩井明慶(2年)は、この試合のヒーローとなった。

(文・写真=志水麗鑑)

▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
第103回全国高校サッカー選手権東京予選