これが実践学園イレブンに刺激になったのか、攻守で引き締まった。押し込んでも決められなかった得点が決まり、駒澤大高の回数は少ないものの鋭いカウンターにもそれ以上の泥臭さで対応した。さらに先制点から終了までの約10分間、落ち着いたゲームの締め方ができた。その実現、実行には揺るがない、裏打ちされた信念のようなものがあった。「試合前、言っているのはうちが良い時は絶対に守備が良い時」(内田監督)。「T1リーグで勝てない時期があるなか、選手ミ―ティングを重ねてきました。DF陣は絶対に身体を張ることは練習から徹底していました」(DF2峰尾)。
そして主将のDF10岸誉道(3年)。試合前、イレブンに伝えた言葉に強い覚悟がうかがえる。「この舞台に立ったことは、みんなの前で良いプレーをすることでも、いい会場で試合をすることでもない。とにかく目の前の試合に勝つ、細かい勝負で勝つことがなにより大事。その部分を徹底して、周りの歓声を消すくらい、全うしてほしい」。
集大成となるBブロック決勝戦は16日、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で堀越と対戦する。
(文・写真=佐藤亮太)
▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
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