日本文理が2本のCKから鮮やかな逆転勝ちで準決勝へ
後半、日本文理は多彩なセットプレーから何度もゴールに迫った
FW9長谷川龍神(3年)の爆発的なスピードを軸に縦へ速いサッカーを仕掛ける東京学館新潟に対し、前半の日本文理は「少し怖がっていた」(駒沢隆一監督)。身上とするハードワークが空回りして思うように圧力をかけることができず、逆に間延びしたラインの間を突かれる展開。後半に入っても嫌な流れを断ち切れず、早々に長谷川に先制点を奪われた。
しかしこれで「文理魂」に火が付いた。「このままじゃ3年間が終わるぞ」。円陣を組み、2年前の県制覇メンバーで主将のDF5赤阪和輝(3年)が檄を飛ばす。目が覚めた日本文理は持ち味のショートカウンターが機能し始め、押し込んで得たCKから後半19、25分と立て続けに得点を重ねて逆転に成功。「早い時間帯でセットプレーから点を取れればもっと楽な展開になるからと思っていたが、なかなか簡単ではなかった」と駒沢監督は試合を振り返ったが、先制されても指揮官にも主将にも焦りはなかった。北信越プリンスリーグ1部で何度も劣勢を跳ね返して逆転勝ちを収めてきた日本文理には、経験に裏打ちされた自信があった。2点目、3点目を交代選手が決めるなど采配も光った。
▽第103回全国高校サッカー選手権新潟予選
第103回全国高校サッカー選手権新潟予選