その差をどうやって埋めたのか。それは日々の厳しい練習。

 「試合より練習のほうがきついので試合はやるだけなので、楽しんでできています。常に練習で試合以上のプレーを意識しています(MF10斎藤)」。さらに筋トレ、走り込み、そして栄養指導により、対人、球際、切り替え、これらを支える最後まで落ちない運動量を身に着けた。

 「練習をして、遠征して、強豪校と対戦して自信をつけて、いい状態で(準決勝を)迎えました」と坂本監督。仰ぎ見た帝京長岡との差を日頃の練習とMF10斎藤が話したチームの持つ「熱量と反骨心」で埋めていき、約2年。ようやく願いが叶った。MF10 齋藤は「マジで涙が止まりませんでした。この試合でひっくり返せたのはホントにやってきたことが報われました」としみじみと語る姿が印象的だった。

 新潟明訓は2年ぶりのファイナル進出となったが、このままでは終われない。ここからが本番。監督就任5年で3度目の決勝進出。相手は開志学園JSC。「3度目の正直。僕も選手たちも決勝の壁を超えていきたいです」坂本監督は前を見据えた。      

(文・写真=佐藤亮太)

▽第103回全国高校サッカー選手権新潟予選
第103回全国高校サッカー選手権新潟予選