後半アディショナルタイム、開志JSCはGKも攻撃に加わり同点を狙ったが…(写真=いのうえ・しんじゅ)

 しかし耐え凌いだ。最後まで自分自身を信じ続けた。明訓は、今年戦うU-18プリンスリーグ北信越1部では先制すると1度も負けていない。坂本監督は「1-0でいいんだよ。勝ち急ぐことはない」と、この決勝でも選手たちを鼓舞した。今年のチームは「至上最弱」と言われ続けてきた。主将のFW10斎藤は「(県予選が)始まる前は、どこで負けるんだ、って言われていました。個々の力は劣っていても、チームとしてまとまれば勝てるというのを証明できた」と、胸を張った。斎藤は昨年の県予選で肩を脱臼し、チームもベスト16で敗れた。悔しさを忘れず戦えと、クラスメートが入院中の斎藤の写真を特大パネルにしてスタンドから声援を送った。信じ続けたのは選手だけではなかった。「めっちゃうれしかったです」(斎藤)。

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▽第103回全国高校サッカー選手権新潟予選
第103回全国高校サッカー選手権新潟予選