決勝点はこの1分後に早々と訪れた。切敷が左から軽快に運んでシュート。郡司がこぼれ球に素早く反応し、ゴール右に確実に流し込んだ。39分には谷口がパンチの効いた一撃を決めて3点目。この得点で勝負は決まった。

 後半の叡明は相手にペースを持っていかれ、好展開からビッグチャンスを構築する流れにならなかった。守備網を切り崩すプレーが少なくなったが、アディショナルタイムに左から速い攻めを仕掛けて川村が意地の1点を返した。

 坂戸西はこの夏休み、合宿やフェスティバルなどを通じ練習試合を数多くこなした。就任9年目の吉田監督は「うちの特長はトップとサイドの推進力ですが、たくさんのトレーニングマッチで攻守ともに強化できたと思います。守備面では故障したセンターバックの穴を埋める作業に追われたが、ここにきてようやく安定感が出てきました」と述べた。

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▽第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選