第1、2試合がともに延長戦までもつれたこともあり、予定から1時間遅れでキックオフを迎えたこの試合。大方の予想に反し、先に試合を動かしたのは上尾鷹の台だった。前半18分、クロスボールがクリアされるも、落下地点で待ち構えていたMF9中村悠里(3年)が浮き球にダイレクトで左足を一閃。「あんな凄いシュートを決められて驚きました」(坂戸西の吉田誠監督)と敵将も唸らせた中村の一撃で上尾鷹の台が先制に成功した。

上尾鷹の台 vs 坂戸西

 追いかける展開となった坂戸西だったが、吉田監督が「相手のDFラインが引いていたのを落ち着いて見れれば中盤は十分にスペースがあったので、うまく選手たちが対応してくれた」と振り返ったように、選手たちは落ち着いてボールを支配。攻め急がず、相手を左右に揺さぶりながら相手ゴールに迫った。

 坂戸西は2度の決定機でMF18中島鷹斗とMF10山地ルアンが決めきれなかったが、34分に同点ゴールが生まれる。「谷口くんが"ルアン"って言いながらヘディングしたので走りこんだ」とMF8谷口友希(3年)がヘディングで前に送ったボールに相手GKより一歩早く追いついた山地が倒されてPKをゲット。これをFW9眞下亮央(3年)がしっかり沈めた。

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▽第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選
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