武蔵越生 vs 市立浦和(写真=河野正)
3人で厳しく応対して最後尾を安定させた上、攻めるしかない思いもプレーに表れると有効なサイドアタックが展開され始めた。
前半25分、右2列目の嶋田秀太朗(2年)の右クロスを1年生FW大前海斗が合わせたが、わずかにバーを通過。32分にも嶋田の右からの最終パスを同じく1年生MF中沢壮佑が打ったがこれも左に外れる。そうして嶋田の絶品パスからの“3度目の正直”が実る。33分、大前が嶋田の右クロスを遠いポストから頭で押し込んだ。前半に1点を返したのが大きかった。
同点弾は後半開始30秒過ぎだ。きっかけは、またもや嶋田の右からのクロスだった。MF横井葵(3年)のシュートをGKが弾き、大前がこぼれ球を拾って豪快に蹴り込んだ。
8月24日のS1リーグ後期開幕戦から先発で起用される大前は、「スピードとゴールへの嗅覚が持ち味です」と話し、大事な試合での2得点には「初めての経験なのでうれしい」と笑みが絶えなかった。
小学3年からフットサルを始め、さいたま市立美園中ではU-18日本代表候補合宿にも参加し、サッカー部とフットサルの“二刀流”で活躍。「足裏などを使うフットサルはサッカーのスキルが凝縮されているんです」とうれしそうに語る。
▽第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選