8-0で大勝した伊奈学園との初戦の2回戦でチーム3点目を決めて以来のゴールが、貴重な決勝点となった。小西は少し照れながら「うれしかった。自分はセカンドチームの頃は左SBで、夏はボランチ、FWで起用されたのは(9月14日の)武蔵越生とのリーグ戦からなんです」と自己紹介し、「次も勝って全国選手権の舞台に戻りたい」と気持ち良さそうに話した。
中断中の県1部(S1)リーグ首位の聖望学園は、立ち上がりからマイボールにする頻度が高く、テンポ良く相手陣営に入っていった。前半2分にエースFW太仲貴哉(3年)、3分にトップ下の田中翼(2年)、8分と13分には太仲が決定的な一撃をお見舞いしたのだが、GK森の好守とシュートミスで先制できなかった。
前半の追加タイム、決めねばならぬ場面で決められなかったのだが、ここでも正智深谷の守備が神懸っていたのだ。
右から進出した右MF野元里晟(3年)のシュートをCB佐藤飛友(3年)が、まずヘッドでクリアした。次に太仲にこぼれ球を拾われ無人のゴールに打たれたが、これも佐藤が超人的なダッシュを見せ、足を思いっ切り投げ出して奇跡的に防御したのだった。
後半は正智深谷が勢いを継続したのに対し、聖望学園はチャンスを1度もつくれなかった。
▽第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選