前半21分、櫻井の絶妙なスルーパスからFW樋口大和(3年)がGKと1対1になったものの決められず、37分にも櫻井の左クロスを右MF髙橋快(3年)が合わせた。しかし2度のビッグチャンスを外して同点機を逃してしまい、0-1で前半を折り返した。
後半も共愛学園のペースで進行し、厳しいプレスでボールを奪うと、サイドアタックや前線に長いボールを入れた展開から藤巻が3本のシュートをお見舞いし、相手守備陣を混乱させた。
新島学園はスルーパスに反応し、守備の背後を取って4分に樋口が放った決定打を決めたかった。櫻井が7分と34分に直接狙ったFKも惜しい球筋で、26分に大野が武田の右クロスに合わせたシュートも良質の形から放ったものだが、最後まで1点が遠かった。
対照的に共愛学園は36分、逆襲から左サイドでFKを獲得。村山が正確なキックから直接沈めて2点目を奪い、試合を決定づけた。
2得点に絡んだ村山は「後半も守りに入らず攻めの姿勢で戦いました。インターハイが終わってから、また全国に行くためにチームに一体感や団結力が出てきた。あと1勝なのでいい準備をして決勝を迎えたい」と初優勝へ意気込みを示した。
総体予選は準決勝で王者・前橋育英をPK戦で破り、決勝では桐生第一を準々決勝で負かした常磐に5-1で大勝し、初の全国切符を獲得。創部から指揮を執り、今年で23年目を迎えた奈良章弘監督は「どうしても全国にもう1度行きたかったので、ひとつ近づけてうれしい。いい入りができて先制したが、なかなか2点目が取れなくて苦しい試合でした」と相手の頑張りに敬意を表した。
▽第103回全国高校サッカー選手権群馬予選
第103回全国高校サッカー選手権群馬予選